わたしの一言
最近のニュースから感じる事
米国ではトランプ氏が1月20日大統領に就任する。弱肉強食で、自分の考え方がすべて正しいかのように、SNSを通じて発信している。また、自分と考え方の近い者を周囲に置き、具体化を進めようとしている。そこには、国民への優しさ・共感・思いやりが感じられない。「メキシコ湾」を「アメリカ湾」に名称を変える、「グリーンランド」を買収するなど、過激な発言が相次いでいる。他者と共存し、他者と手を携え、相手を尊重する視線が全く感じられない。この人物が、世界をリードする大統領になると思うと身震いすら感じる。40年間医療・介護の仕事に携わってきたが、この間、経済を優先するため都合の悪いことは隠蔽し、もうかる事が最優先で、その結果、労働者は過労死やメンタル不調が相次いできた。私の学生時代には、公害裁判も闘われており、企業の儲け第一主義の犠牲となり命や健康を脅かされてきた。その反省や、多くの民医連の先輩をはじめ国民の闘いが資本主義の弊害にストップをかけてきた。今、また憲法25条が保証する生存権も横にやられて利益至上主義が蔓延してきている。あさくら診療所に着任前の吉祥院病院・九条診療所では先輩に教わり、生活保護の申請に同行し、権利としての生活保護行政の必要を感じた。国保料が高く、保険料の支払のため、食事は朝・夕の2回だけ、お風呂は週2回しか
入れないといった現実を見た。何のための社会保障制度なのかと憤りを感じた。中には、窓口で丁寧に対応してくれるケースワーカーの姿に共感も感じた。今年の大企業の初任給が30万円超の企業が出てきた。すべての職種・年代で給与が上がる事を望みたい。それを保証する仕組みが無いと、格差と分断が一層広がる。私も65歳を超えた。世間の様々な声を聞きつつ、他者と共感し、自分にできる事を精一杯できればと。そんな生き方をしたいと思う。
理事 堂本 吉次