わたしのひとこと
「戦争責任を取らない特異な日本政府」
来年は治安維持法が制定されて100年目となります。「国体を変革する」結社つまり共産党を組織したり加入すると10年以下の禁固・懲役に罰するというものです。3年後には刑罰が「死刑・無期・5年以上の懲役」に引き上げられ、「共産党を利する行為」も処罰対象になりました。なにかしなくても思っただけで「利する行為」とされるもので、処罰対象を無限に広げることになりました。
実際に宗教者や文化人などにも対象が広げられ、1945年に廃止されるまでに
数十万人が弾圧の犠牲となりました。ドイツではナチスの犠牲者15万人に年間80万円の年金を支給、イタリアでは反ファシスト政治犯に終身年金が支給されています。日本でもこうした例にならって犠牲者への国家賠償を求める運動
が、1968年に始まりましたが、政府はいまだに応じていません。参加した犠牲者は200人でしたが、今生存しているのは102歳の一人だけです。戦争の責任をとことん取らない世界でも特異な政権が続いています。今度総理になった石破茂氏は、軍事同盟強化・核共有・憲法9条全面改定を主張する超タカ派です。あまりにも非常識な日本の政治状況ではないでしょうか。「ひとりひとりの力はとても小さいけれど、無力ではない」朝ドラ「虎に翼」で語られた言葉を胸に
刻んで、まっとうな社会を築く運動を続けていきたいと思います。
理事 山﨑 恭一